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気になる病気をチェック!
肝臓がお酒を嫌がるイラスト

肝臓がんについて

日常的な大量飲酒が肝臓に悪い影響を及ぼすことや、大量飲酒習慣が肝硬変の原因になることは一般的に知られています。肝硬変から肝がんへと進行することもあり、飲酒は肝臓がんの一番の原因であると長らく考えられてきました。今では、国内の肝臓がんの原因の9割は、C型肝炎ウイルスまたはB型肝炎ウイルスへの慢性感染によるものだと分かっています。肝炎ウイルスに感染したからといって必ずしも肝臓がんになるとは限りません。C型やB型の肝炎ウイルスは何十年にものあいだ持続的に感染し、その一部が慢性肝炎を起こしたり、さらに肝硬変や肝臓がんになると考えられています。大量の飲酒習慣は、体内にアルコールの代謝物であるアセトアルデヒドが分解されずに肝臓に溜めてしまいます。肝炎ウィルスに感染した場合には、特に飲酒習慣をやめる必要があります。健康診断を受けた際には、肝炎ウィルスの有無を確認しましょう。

【肝臓がん】はウィルス感染が主な原因

肝臓がんと肝炎ウィルス

肝臓がんの多くは肝細胞がんで、全体の95%を占めるほどです。
更に、肝細胞がん患者の9割がC型肝炎ウィルス&B型肝炎ウィルスの感染によるものです。
(A型肝炎ウィルスからは急性肝炎を発症しますが、肝臓がんには移行しません。)
特に、C型肝炎ウイルスに感染している人は、感染していない人と比べて約1000倍も肝臓がんのリスク要因とされています。

C型肝炎ウイルスは感染者からの血液を介して感染します。
感染者の多くは、C型肝炎ウイルスが発見される前(1992年以前)の輸血や血液製剤、あるいは注射針が使い捨てになる前の注射針の使い回しなどで感染したものと考えられています。
現在、C型肝炎ウイルスは、わが国の100人に1~2人の割合で持続感染者がいます。
C型肝炎ウィルスは体から自然には排除されることはないため、多くの場合は慢性肝炎を発症し、放置すると肝硬変や肝臓がんに進行していきます。
C型肝炎ウィルスの感染が確認されたなら、症状に合わせた治療が必要になります。
肝炎ウィルスを体内から排除するための“インターフェロン療法”と、肝炎の進行を抑える“肝庇護療法”の2つの治療法が主です。

B型肝炎ウイルスに感染している人の血液や体液を介して感染します。
以前は輸血や、集団予防接種での注射器の使いまわし、医療者における針刺し事故等によっての感染がありましたが、現代では様々な感染予防対策が取られて減少しています。
B型肝炎ウイルスの持続感染者のうち約10%の人は慢性肝炎を発症していき、肝硬変から肝臓がんへと進行する危険性があります。
現在の日本における感染者数は140万人と推定され、その多くは60歳以上の高齢者ですが、近年では性的接触感染による若年者の感染者も増えています。
B型肝炎ウイルスの感染は完全除去が難しいことから、予防する事が望ましいです。
感染予防の観点からは、性交渉の際にはコンドームの使用を心掛けてください。

以上のように肝臓がんの多くは肝炎ウィルスの感染者が飲酒などのリスクを冒すことで発症率が高まります。
そのように、肝臓から癌が発症する場合を“原発性肝臓がん”と言いい、発症者のなかの約25%をしめます。
実は肝臓がんには、他の臓器から転移してしまう“転移性肝臓がん”が圧倒的に多く、約75%が転移性です。
以前、肝臓がんは不治の病として怖がられていましたが、医療技術の進んだ現代ではそれほどではなくなっています。
現代でも依然として高い死亡率を誇る怖い病気なので、定期健診などでのチェックをお勧めします。

【肝臓がん】が心配な人へ、おススメ健診コース