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気になる症状をチェック!
頭痛を感じる高齢者のイラスト

頭痛がする

一般的に頭痛を引き起こす原因には、大きく2通りの症状に分けることができます。一つは突発的に激しい痛みを伴う、急性かつ進行性の病気。二つ目は“頭痛もち”の慢性頭痛です。慢性頭痛には脳に異常がないのに頭痛が繰り返し起こる片頭痛や、肩こりに起因している緊張型頭痛、群発頭痛などがあります。慢性頭痛では命に係わることはありませんが、急性で進行性の頭痛には、脳の内部におきる病気によって命を落とす場合もあります。頭に急に激しい痛みが襲ってくる場合以外にも、記憶障害・視覚聴覚障害・運動障害・顔面麻痺などがおきた場合には脳の病気かもしれません。脳は軟膜・くも膜・硬膜・頭蓋骨・筋肉・頭皮と何重にも保護されている、唯一無二の大切な臓器です。もし激しい頭痛を発症したなら、重篤な病気を疑って、すぐに専門の医療機関で診察を受けてください。

初動措置が大切、命に係わる頭痛とは!?

頭痛はありふれた頭の症状で、風邪ひき・睡眠不足・二日酔いなどのように、決して危険とは考えられない頭痛から命に係わる怖い頭痛まで色々な状況で起こります。
ここでは命に係わるかもしれない、怖い頭痛の症例と病気を知っておきましょう。

いつもと違う、危険な頭痛の症例

  • ・過去に経験したことがない、突然の激しい頭痛
  • ・手足にしびれや麻痺を伴う頭痛
  • ・顔面や口元に痙攣を伴う頭痛
  • ・意識がもうろうとなる頭痛
  • ・何度も強い痛みが襲って来る頭痛

くも膜下出血

突然の激しい頭痛でまず考えられる病気がくも膜下出血です。
くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂などによって脳の血管が破れ、脳を覆うくも膜と軟膜の間に出血してしまう病気です。
過去に経験したことのない激しい頭痛におそわれますが、出血のしかたや場所等によっては頭痛の程度は違ってきます。
出血をすると、激しい頭痛に嘔吐、痙攣などを発症し、意識を失ったりもします。
重篤な場合には命に係わる病気なので、脳神経外科での一刻も早い処置が必要です。

脳出血

脳出血は、脳の中で動脈が破れて出血し、血液のかたまりが内側から脳を圧迫して頭痛を起こします。
頭痛は症状の進行とともに徐々にひどくなり、吐き気や嘔吐を伴うケースもあります。
麻痺や痺れなどの神経症状を伴い、手足が痺れてうまく動かせない、ろれつがまわらない、物が二重に見えるといった視覚麻痺がみられるときは、脳出血の可能性が高いといえます。
このような症状がある場合は、早急に医師の診察を受けましょう。

脳腫瘍

脳腫瘍は頭蓋骨のなかにできる腫瘍です。
体の他の部位からがんが転移してくる転移性脳腫瘍と、脳の中から腫瘍ができる原発性脳腫瘍とに分類されます。
そのうち、転移してくる転移性脳腫瘍は全て悪性、原発性脳腫瘍は良性と悪性とに分かれます。
脳腫瘍を疑える症状としましては、頭痛・嘔吐・視力障害・視野障害・めまい・運動麻痺・痺れ・失語・複視・聴力障害・顔面神経麻痺・痙攣・発作など、脳腫瘍という余分なものが脳内に出来ることにより、頭蓋骨で囲まれた内部の圧力が高くなり、様々な症状を起こします。
このように腫瘍のできた脳の部位によって、頭痛以外にもさまざまな症状があらわれます。
以上の神経症状がある場合は、早急に医師の診断を受けることが大切です。

脳動脈解離

動脈の壁は、内側から内膜、中膜、外膜の三層構造をしており、このうち内膜に亀裂が生じてそこから血液が入り込み、動脈の内壁が裂けてしまうことを動脈解離といいます。
脳動脈解離は、交通事故などの外傷後に起こる場合もあれば、スポーツや日常生活で何気なく首を捻ったり、伸ばしたりしただけでも起こることがあります。
脳動脈解離が起こると、うなじから後頭部にかけて急に痛くなったりします。
痛みが生じた数日後に、脳卒中(くも膜下出血・脳梗塞)を引き起こすこともありますので、このような症状がある場合は、早急に医師の診察を受けましょう。

硬膜下血腫

硬膜下血腫には急性硬膜下血腫と慢性硬膜下血腫とがあり、頭蓋骨内側の硬膜内の出血したものがゼリー状の血腫になる事をいいます。
この血腫が脳を圧迫する事で、頭痛・片麻痺・失語症・嘔吐・認知症などの症状が出ます。
50歳以上の高齢者の男性に多くみられ、頭部に打撲や外傷を受けたことが発端となって発症します。
外科手術によって血腫を取り除き、穿頭血腫洗浄術を行うことが出来れば早期に症状は改善します。
血腫の大きさと症状の程度によって、血腫の厚さが1cm以上であれば緊急に開頭血腫除去術を行います。
術後は一般的に、昏睡状態の重症急性硬膜下血腫の死亡率は70%、社会復帰は15%と報告されています。
乳幼児のおいては、揺さぶりや虐待などによる硬膜下血腫発症が多くみられます。
眼底から出血している場合は特に虐待の可能性が高いとされています。
外傷がなくても、気になる症状がある場合は、早急に医師の診察を受けましょう。

ここに挙げた激しい頭痛を引き起こす病気には、命を脅かす怖いものばかりです。
該当する症状に遭遇したら、早急に高度な医療の診断が必要になります。
決して我慢することなく、救急車を呼び、専門医による診断を受けてください。

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